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NEWSとKAT-TUNとハロプロ、ジャニハロDDヲタ、普段は二次元にいる

風間くんには前科がある

「僕ね……前科が27犯くらいあるんですよ」

 男は微笑いながらそう明かし、わたしは言葉を失くした。
 27? たった一人の人間がそれほどまでに罪を犯すことができるものだろうか? だがしかし、男――――風間俊介の柔和な面立ちには、まさか、と一笑に付すことのできない狂気にも似た翳りがあるのも事実だった。これまで一体どれだけの闇に身を落としてきたのだろう。常人には計り知れない何かを、彼は持っているに違いない。興味をひかれた私は、彼の『前科』について調べてみることにした。だが忘れてはならないのは、深淵をのぞくとき、深淵もまたこちらをのぞいているのだ。

 

 わたしが持つ資料とは概ねWikipediaである。あの中丸雄一もTEN-Gのことを調べるのに利用したと言っていた、便利なフリー百科事典だ。Wikiに載っていないもの、載っていても足跡を追えないものに関しては曖昧なまま進めるがご容赦願いたい。

 

 Wikiによると、どうやら風間俊介の初めての『罪』は、およそ18年前にさかのぼる。なんということだ、そんなにも昔から、彼は犯罪に手を染めていたというのか。わたしは震えすら覚えながら、Wikiに書かれた文字を指で辿った。それとともに、自らの記憶が掘り起こされるのをはっきりと感じることができた。そう、わたしは彼の罪を知っている。この目で確かに見たではないか。

 

 現在30を越えた彼も、当然ながら18年前はまだ幼い少年であった。 そんな彼がどのような罪を犯せたというのか? その通り、少年は罪を犯していない、犯したのは、少年が成長し、青年となってからである。風間俊介は成長しユースケ・サンタマリアになった。何を言っているのかわからねーと思うが催眠術だとか超スピードだとかじゃなく事実である。とにかくユースケ・サンタマリアになった風間俊介は、『眠れる森』の中で、親友である木村拓哉の恋人であった本上まなみを色々あって横恋慕の末に殺し、そのことを木村に暴かれると、木村の目の前で投身自殺をして心に深い傷を刻んだのだった。これが第一の犯行、最初からかなりのコンボを決めている。なかなかできることではない。

 

 第二の犯行はそれから約1年半後に起きた。彼は中学三年生であった。ついでに言うならB組であった。前回の罪が影響を及ぼしたのだろうか、彼はそれはそれは屈折した心の持ち主になってしまっていた。優等生の仮面をかぶり、その実、裏で相当の悪事を働いていたらしい。しかし、そんな彼にも救いの手が差し伸べられ、自体は収束を迎えるかに思えた。だがそうは問屋が卸さなかった。なぜか? それは彼が風間俊介だったからかもしれない。彼は包丁を手にした母親を止めようとして揉み合いになり、逆に刺してしまったのである。ただ、故意ではなかったため大きな罪には問われなかったのが不幸中の幸いだろう。

 

 ここから数年、彼の犯行は一度止んだかに思われた(あるいはわたしの知らないところで秘密裏に行われていたのかもしれない)。次に確認できたのは、『熱血かあさん事件簿2』とやらだった。久しぶりに姿を現した風間俊介がそれまでどこにいたかというと、なんと少年院だという。すでにやらかして入っていたのである。さすが風間俊介、と唸らされた。しかしよくよく話をきいてみると、女の子を悪漢から助けようとした結果、悪漢の持っていた金属バットを奪い、逆にボコボコにしてしまった、と、そのためであるらしい。わたしが知ることのできたのはその程度だ。これはいささか拍子抜けである。考えてみれば第二の犯行もほとんど事故と言っていいし、本当は彼はやはり、心の優しい青年なのではないか? 第一の犯行が凄惨なものであっただけに、わたしの目が曇っていただけではないのか? そうだ、きっと前科27犯とは大げさに言っただけなのだろう。

 

 しかし二年後、再び事件は起きる。『その男、副署長』にて、風間俊介は包丁を手にコンビニに立てこもった。包丁にはすでに血がついており、風間は凶器をたてに、コンビニ内の商品であるビールを勝手に飲むなど傍若無人にふるまった。もちろん彼は逮捕され、前科が増えることとなったが、しかしこれにも訳があったのである。彼は人を殺してしまった父親をかばおうとしたにすぎなかったのだ。まあ、だからといってコンビニ強盗が許されるわけではないのだが。

 

 そして、最初のインパクトほどの犯罪はないな……と思っていたわたしは、次の事件でようやく彼の狂気の片鱗に触れることとなる。『交渉人スペシャル』の風間俊介は、米倉涼子を銃撃し、女性を拉致し身代金を要求し、人質を取って金を強奪しようとし、それを止めようとした人間も銃で撃つ、まごうことなき犯罪者であった。これだ! わたしが求めていたのはこれだったのだ! どこから見ても文句のつけようのない立派な前科である。

 

 さらに二年後、風間俊介は『LADY』の中で二人の人間を殺した男として、指名手配になっていた。受験失敗のストレスなどから、ネットゲームで知り合った人間を刺し殺していたのである。記憶障害により自分の過去の記憶を失っていた彼は、主演の北川景子にも殺意を向ける。しかし――――直後、風間は別の人間によって拉致され、無残に殺されるのだった。

 

 一度殺されたからだろうか、ここから彼の犯行頻度は増し始める。『それでも、生きてゆく』にて、風間俊介は、幼い少女を殺した少年Aとして蘇るのである。人の痛みがわからず、殺人衝動を抑えられないサイコパス。少年院から出た彼は、しかしその後も、共に暮らしていた女性をわざと流産させたり、自分を慕う幼女を殺したいという衝動に襲われたり、別の女性の頭を金槌で殴ったりなどの凶行に及ぶ。なんたる悪。

 箍が外れたように犯罪を繰り返す彼に、わたしは妙な高揚を覚えていた。さすが前科27犯だ。こうでなくてはつまらない。

 

 間をおかず次の犯行は行われた。『妖怪人間ベム』の中の風間俊介は、人を襲ってはペイント弾を投げつける、妖怪より妖怪らしい心の持ち主になってしまっていた。その心の弱さにつけ込まれ、利用された彼は、犯行をエスカレートさせる。ペイント弾ではなく、鉄パイプを使って、襲った相手を意識不明の重体にまで至らしめてしまうのである。

 

 そろそろ疲れてきたので巻こう。『理想の息子』では卑怯な手を使い対戦相手たちを闇討ちする最低男である。『救命病棟24時第5シリーズ』では、医者を目指すものでありながら、バイト先の病院から睡眠薬を盗んで持ち出していた過去があった。『ダンダリン』、竹内結子と敵対し「死んでもらいたい」とまで言い放つ。竹内結子を陥れるために策を弄するが、逮捕まではされなかったようである。もはやこの程度の犯罪では驚きもしない。生温い。もっと前科をよこせ!

 

 そこへ朗報が飛び込んできた。『ドラマスペシャル 刑事』である。風間俊介は刑事を殺して拳銃を奪い、ゴールデンレトリバーを殺し川に投げ捨て、ゴールデンレトリバーの飼い主もすでに殺しており、なんと詐欺事件の黒幕でもあったのだ。その後、犯人であると疑われ追い詰められた風間は、逆に刑事の一人に銃を突きつけ人質に取るという行動に出る。まさに犯罪のオンパレード!

 

 

 そして、今度風間俊介がゲスト出演することが決まっている『99.9』であるが――――彼の役柄は殺人犯だという。一体どこまで前科が増えるのか。これからも彼の活躍を見守っていきたい。

 

 

 

 

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こんなこと書きましたけど、心優しい善人の役の彼も好きですよ…! 信じて!